低用量ピルとは?
低用量ピルは女性の排卵や生理に関わる女性ホルモンが、その名の通り低用量で含まれています。
ピルを内服することで女性にとってたくさんのメリットを得られることが出来ます。
・ほぼ100%避妊できる
・大人ニキビや肌荒れを改善して美肌になる
・月経周期をコントロールできる
・月経量が少なくなる
・貧血・生理痛・(月経前症候群)PMSが改善する
・子宮体がん・卵巣がん・大腸がんを予防できる
・大事な予定の前後に生理を移動させることが出来る
「避妊薬」としての側面だけを捉えられがちですが、それだけを目的にするのは勿体無いくらい女性の美容と健康に役立ち、QOL(生活の質)を向上させる全女性の心強い味方が「ピル」なのです。
日本では2%弱の女性しか使用していないと言われているピルですが、欧米では35歳以下の女性の70%近くが内服し「女性の人生に最も貢献した薬剤1位」に挙げられるほど重宝されています。
※以下に該当する方には処方できないのでご了承くださいませ。
・40歳以上
・35歳以上で1日15本以上喫煙
・前兆のある偏頭痛既往あり
・BMIが30以上
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低用量ピルの避妊効果
低用量ピルには「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2つの女性ホルモンが配合されています。服用することで、「女性ホルモンが十分に分泌されている」という信号が脳に送られ、「妊娠した」と認識されます。卵胞の発育と排卵が抑制され、ほぼ100%の確実な避妊をすることができます。
美と健康のために
「エストロゲン」と「プロゲステロン」をバランス良く取り入れることで女性を健康で美してくれます。
エストロゲン
新陳代謝を活発にし、肌や髪のツヤを保つ働きがあります。また、バストアップやアンチエイジングにも効果が期待できます。
プロゲステロン
生理前になると「プロゲステロン」の血中濃度が上昇することで、大人ニキビを悪化させ肌荒れを引き起こします。
もともと、うるおいをキープする働きがあるため、髪や肌のツヤを保つために必要なホルモンですが、低用量ピルで過剰分泌を抑制しホルモン量を調節することが大切です。
また、低用量ピルは子宮内膜の増殖が抑えられるため、子宮内膜症の症状が緩和されます。
プロゲステロンに比べてエストロゲンの作用が強すぎる状態が続くと、子宮体がんの発生リスクが上昇しますが、低用量ピルの服用により発生率が抑えられるというメリットもあります。
線維腺腫などの良性乳房疾患や、卵巣がん、大腸がんの発生リスクを下げる効果もあります。
副作用について
近年使われている低量用ピルは、避妊効果を保ちながら、ホルモン含有量が最小限に抑えられているため、体への負担はそれほど大きくありません。 副作用も全く認めない方がほとんどです。
・頭痛や吐き気
・乳房の張り
・少量の不正性器出血
などのマイナートラブルが出たとしても1~2シート内服中に消失することがほとんどであまり心配はいりません。
低用量ピルの副作用でもっとも重大なものが、血が固まって血管を塞いでしまう「静脈血栓症」です。ピルを服用していない女性の静脈血栓症の発症率が1~5人/1万人であるのに対し、低用量ピルを服用していると3~9人/1万人でわずかですがリスクが上昇します。
激しい腹痛や胸の痛み、頭痛、ふくらはぎが痛み・むくみ、手足のしびれ、舌のもつれや失神、けいれんなどが見られた場合、 静脈血栓症の兆候の可能性があるので、病院をすみやかに受診しましょう。
当院で取り扱っている低用量ピルの種類
薬名 | 価格 |
---|---|
ルナベル配合錠 21錠 | 4,980円 |
マーベロン 21 | 2,480円 |
マーベロン 28 | 2,480円 |
ヤスミン 21 | 4,400円 |
ヤミニ 21 | 2,380円 |
ヤミニLS 24 | 4,800円 |
ヤーズ28 | 3,980円 |
ロエティ 0.12mg 21錠 | 2,430円 |

ルナベル
ルナベルは生理や子宮内膜症の痛みを緩和する効果が見込めるピルです。
低用量エストロゲンとプロゲスチンの配合剤「LEP製剤」の一種で、排卵を抑えることで生理痛を軽減する効果が期待できます。
ルナベルには、黄体ホルモンの「ノルエチステロン」と卵胞ホルモンの「エチニルエストラジオール」が含まれています。
またLEP製剤は月経困難症や子宮内膜症の治療・予防を目的としており、ルナベルは保険の適用で購入できることが特徴です。
マーベロン
マーベロンは避妊のほか、生理痛やPMSの緩和、ニキビ・肌荒れの改善といった効果も期待できる低用量ピルです。
第3世代の1相性に該当するピルで、第3世代のピルは、先ほどご紹介した男性ホルモンを抑える働きがあることが特徴です。
1相性とは、期間中に服用する錠剤に含まれているホルモン量が、全て一定で変わらないものを指します。


ヤスミン
ヤスミンは1990年代にバイエル社が開発した低用量ピルで1999年に特許を取得しました。もともとのピルの多くは高用量のエストロゲンを含んだものが多く、副作用や血栓などの危険性もありました。これらのリスクを避け副作用なく続けられるように誕生したのがヤスミンです。避妊効果はもちろんのこと、生理痛の改善(PMSなど)、肌荒れ防止などの効果が期待できます。
ヤミニ
ヤミニは、第4世代ピル「ヤスミン」のジェネリック医薬品です。ピルは女性主体でほぼ100%の避妊が可能な唯一の方法であり、色々な長所(月経時における出血量の減少、卵巣ガンのリスク減少、骨盤内感染症の予防など)もあります。また、ヤスミン同様むくみを抑制する作用があるので、身体に掛かる負担の軽減も期待できます。


ヤミニLS
ヤミニLSは、製薬会社ルピンによって開発された経口避妊薬です。第4世代のピルと呼ばれるヤスミンのジェネリック医薬品になります。
経口避妊薬は、服用によるホルモンバランスの変化によって体重増加やむくみ、ニキビの発生などが見られることがありますが、ヤミニLSは副作用が少なく体への負担も軽減されるという利点を持ちます。
ヤーズ
ヤーズは、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(LEP製剤)と呼ばれる薬剤です。有効成分として含まれている、ノルエチステロン(黄体ホルモン)およびエチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)が卵胞の発達を抑制し、排卵を抑えることで月経時の痛みの軽減に効果が期待されています。


ロエッテ
ロエッテ(Loette)は、低用量の経口避妊ピルとしてだけではなく、緊急避妊薬としても使用されています。
排卵を抑制する効果と、子宮内膜変化により着床や、精子通過を阻害すると言われています。
低用量なので、気になる副作用も抑えられると定評です。
低用量ピルのよくある質問
年に1度の健康診断や頸がん/乳がん検診を定期的に受けていられるのであれば強制でお願いする検査はありません。
ご希望あれば血液検査を行うことは可能ですのでご相談ください。
出来るだけ同じ時間に内服してください。
例えば寝る前・起床後・ランチの時、いつでも構いません。
1日の中で飲み忘れてしまったら気付いた時に内服してください。
月経前症候群(PMS)にもピルは有効です。
1日のうちで飲み忘れてしまったら思い出した時に飲んでください。
丸一日忘れてしまったら気付いた時に2錠飲んでください。
丸二日忘れてしまったら次の生理まで内服をストップして次の生理から内服を再開してください。
通常血栓症のリスクは1~5人/1万人であるのに対し、低用量ピルを服用していると3~9人/1万人でわずかですがリスクが上昇します。
可能性としては高いものではありませんが、激しい腹痛や胸の痛み、頭痛、ふくらはぎが痛み・むくみ、手足のしびれ、舌のもつれや失神、けいれんなどが見られた場合、静脈血栓症の兆候の可能性があるので、病院をすみやかに受診しましょう。
低用量ピルの処方は自費診療(保険適用外)のため、健康保険証のご提示は不要です。
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